環境マネジメント

基本的な考え方

TOPPANエッジおよび子会社では、地球環境の保全が全世界の重要課題であることを認識し、環境マネジメントシステムの推進によりサプライチェーン全体における気候変動対策や省資源化など、地球環境の保全に取り組んでいます。同時に、提供する商品の環境負荷軽減など、お客さまや社会の課題解決に資する活動を通じてサステナブルな社会の実現に貢献します。
TOPPANグループの一員として、グループ全体の基本理念「TOPPANグループ地球環境宣言」に則り、より一層積極的に、地球環境保全に取り組んでいきます。

TOPPANグループ地球環境宣言

私たちは責任ある国際社会の一員として、
TOPPANグループで働く者全員が、
未来を見据えた地球環境の保全に配慮した企業活動を通じて、
持続可能な社会の実現に努めます。

基本方針

  1. 私たちは、環境に関する全ての法令及び社内規程を遵守します。
  2. 私たちは、地球の未来のために、限りある資源の有効活用と、あらゆる環境負荷の低減に努めます。
  3. 私たちは、先見性をもって環境に配慮した製品の開発と普及を促進し、お客さまの環境活動に貢献します。
  4. 私たちは、社内外の広範な人びとと環境に関するコミュニケーションの活性化を図り、相互理解に努めます。
  5. 私たちは、国際社会における企業活動においても、環境保全に積極的に取り組みます。

1992年4月策定
2023年10月改定

TOPPANグループ環境方針

TOPPANグループは1992年に策定した「TOPPANグループ地球環境宣言」に掲げた「持続可能な社会の実現」を具体的に進めるためにTOPPANグループ環境方針を制定しました。TOPPANグループ環境方針は取り組むべき環境課題、コミットメント、そして実現するための仕組み、取り組みの3要素を示すものとなっています。私たちはTOPPANグループ環境方針に基づき、環境課題の解決を通じて企業価値の向上とともに持続可能な社会の実現に努めてまいります。

TOPPANグループ環境方針

1章 取り組むべき環境課題

TOPPANグループはLCAを活用して、事業活動が及ぼす環境影響から環境課題を特定しています。

環境課題

① 脱炭素社会への貢献:気候変動対策とともに森林資源の保全、化石資源消費の削減に取り組みます。
② 生物多様の保全:森林資源及び水資源の保全及び汚染の防止に取り組みます。
③ 資源循環型社会への貢献:化石資源、森林資源、鉱物資源の循環利用に取り組みます。
④ 水の最適利用:水資源消費の最適化、森林資源保全による水の涵養、汚染の防止に取り組みます。


2章 コミットメント

1項 適用範囲
自社の事業活動のみでなくバリューチェーン全体に対して、取り組みと協働を進めます。具体的には生産活動/事業施設、製品とサービス、流通と物流、廃棄物管理、サプライヤー、サービスプロバイダー、及び請負業者、その他の主要な取引先(例:管理外の事業、ジョイントベンチャー(合弁事業)のパートナー、ライセンシー(被許諾者)、外注先パートナー、等)、デューデリジェンス、合併、買収を含みます。
2項 法の遵守
私たちは事業活動の推進において、環境保全に関する法規及びその他の要求事項を遵守します。
3項 環境保全・汚染防止
私たちは事業活動の推進において、大気、水域、土壌への汚染防止及び、水消費の抑制や従業員、地域住民の方などが衛生的な水の提供を受けられるように環境保全に努めていきます。
4項 気候変動対策
私たちは事業活動に推進において、温室効果ガス排出の削減とともに、提供する製品、サービスを通じて温室効果ガス排出の削減に努めていきます。
5項 自然資本保全・生物多様性保全
私たちは事業活動の推進において、生物多様性を含む自然資本の保全とともに調達における地域の住民の人権にも配慮することに努めていきます。
6項 森林破壊防止
私たちは用紙調達における森林資源について、森林破壊ゼロの達成に努めていきます。
7項 継続的改善
私たちはコミットメントの実現のために、環境マネジメント体制、環境ビジョン及び目標、社内外ステーホルダーとの関わりにおいて継続的改善に努めていきます。

3章 実現のための仕組み、取り組み

1項 環境マネジメント体制
環境マネジメントシステムはISO14001に基づき仕組みを構築しています。ISO14001による環境マネジメントの仕組みは、計画、支援及び運用、評価、改善というPDCAサイクルを回すことで改善を進めるものです。あわせて環境保全活動の統括組織であるエコロジーセンターで環境のパフォーマンスデータ、順法状況などを把握、確認、監査の実施により継続的改善を担保しています。
2項 ガバナンス
TOPPAN グループの環境保全活動に関する責任を負う最高機関は、TOPPANホールディングス株式会社の取締役会です。取締役会が選任した担当役員のもと、環境保全活動の統括組織であるエコロジーセンターにより監督、評価、検証結果の取締役会への報告が行われ、活動を推進しています。取締役会はTOPPANグループ環境方針、TOPPANグループ環境ビジョン、TOPPANグループ中長期目標の決議と進捗の監督、指導を実施することにより、気候変動対策や自然資本保全などの経営上重要な環境課題の取り組みを推進しています。
3項 環境ビジョン・目標
環境課題の解決のため、長期の環境ビジョン及びそのマイルストーンとなる中期環境目標を策定し、その達成に向けた取り組みを推進していきます。
4項 社内外のステークホルダーへの意識啓発
TOPPANグループの環境に対する取り組みについては、地球環境宣言、環境方針、パフォーマンスデータや取り組みの状況などの開示及びそれらを元にした社内外のステークホルダーの皆様とのコミュニケーションを通じて環境課題の解決につなげていきます。
5項 従業員への教育
環境課題の解決のため、TOPPANグループの従業員に対しては必要な環境に関する知識の習得と実践につながる教育の機会を提供していきます。

2024年4月策定

環境目標

TOPPANグループ環境ビジョン2050

TOPPANグループは、国際社会の一員として、未来を見据えた地球環境の保全に配慮した企業活動を通じ、「脱炭素社会」「生物多様性の保全」「資源循環型社会」および「水の最適利用」に貢献し、「ふれあい豊かでサステナブルな暮らし」の実現を目指していきます。

① 脱炭素社会への貢献
 Scope1+2および3における温室効果ガス排出の実質ゼロを目指します。
② 生物多様性の保全
  豊かな自然の保全と社会経済活動が両立する自然共生社会を目指します。
③ 資源循環型社会への貢献
  廃棄物のゼロエミッションを目指します。
④ 水の最適利用
  最適な水利用の実現と水質汚染防止による水質改善に貢献します。

TOPPANグループ2030年度中長期環境目標

①脱炭素社会への貢献
温室効果ガス排出 Scope1+2: 2017 年度(1,552千t)比 54.6% 削減(847千t減 再エネ比率25%)
温室効果ガス排出 Scope3: 2017 年度(7,492千t)比 54.6%削減(4,091千t)

②生物多様性の保全
用紙原料の調達における合法性確認を2025年度に100%
製造拠点面積10%に相当する社内外自然共生地域の保全への貢献

③資源循環型社会への貢献
廃棄物最終埋立量: 2017年度(8,739t)比 60% 削減(5,296t減)
廃プラスチックのマテリアルリサイクル率: 2017 年度(56%)比 9%pt増(65%)

④水の最適利用
水リスクの高い(水ストレス40%超)拠点(7拠点)の取水量削減目標達成拠点数50%以上(4拠点)
規制値超過による行政措置0件

2023年度の環境目標・実績と2024年度環境目標

2023年度目標 2023年度実績 2024年度目標
①脱炭素への取り組み
(Scope1+2)CO2排出量
2022年度比2.4%削減
2022年度比 5.0%削減 (Scope1+2)CO2排出量
2023年度比6.0%削減
②化学物質リスクの抑制
製品含有化学物質管理に関する
サプライチェーン調査実施
調査実施 原材料含有化学物質管理に関する
取引先調査実施
③限りある資源の有効活用(循環型社会の形成)
廃棄物最終埋立量の削減
対前年水準の維持(±5%)
2022年度比3.9%削減 廃棄物最終埋立量の削減
対前年水準の維持(±5%)
④生物多様性への取り組み
森林認証制度の維持・拡大
里山保全活動の継続的な実施
東京都八王子市環境保全地区における
里山保全活動の実施
森林認証制度の維持・拡大
里山保全活動の継続的な実施
⑤環境を通じたコミュニケーション
環境関連情報の積極的な公開
・サステナビリティレポートの発刊
・HPでの公開情報 項目増加と質の向上

・HP、サステナビリティレポートでの公開
環境関連情報の積極的な公開
・HPでの公開情報 質の向上

環境マネジメント

環境マネジメントシステムを基軸とした独自の環境保全活動に取り組んでいます。

環境マネジメント体制図

当社および当社子会社では、環境保全活動を継続的に推進するために、「全社環境推進委員会」「組織別環境推進委員会」を設置しています。これらの組織は、代表取締役社長および環境担当取締役・役員が管轄し、事務局が運営を行っています。

環境マネジメント体制図

【全社環境推進委員会】

環境担当役員を委員長とし、中期環境目標の達成に向けた年度単位の目標設定と進捗管理、目標達成に向けた課題、施策に関する議論や意見交換を行っています。環境マネジメントシステムの直近の活動報告や環境分野における法規制の最新情報など、環境保全活動の推進にあたり重要な情報共有の場としての機能も有しています。

ISO14001認証取得状況

主要な生産事業所は環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001の認証を取得しており、それ以外の生産事業所について環境マネジメントシステム活動構築指針に基づき、目標達成に向けた活動を推進しています。

事業所名 登録番号
TOPPANエッジ株式会社 八王子R&Dセンター CEM21967
トッパン・フォームズ東海株式会社 袋井工場、名古屋センター JQA-EM6727
トッパン・フォームズ西日本株式会社 九州工場、鳥栖センター JQA-EM4171
トッパン・フォームズ関西株式会社 大阪桜井工場、神戸工場、広島工場 JQA-EM5802
トッパン・フォームズ・セントラルプロダクツ株式会社
滝山工場、福生工場、城東センター、新潟工場、仙台センター
JQA-EM4512
株式会社トッパンコミュニケーションプロダクツ 嵐山工場、朝霞証券工場 CEM21967
株式会社トッパンコミュニケーションプロダクツ 滝野証券工場 JQA-EM2668

(2024年3月22日現在)順次社名変更手続きを実施

BSI PAS2060

クレジットカード製造(一部)で、国内初、英国規格協会(British Standards Institution、以下BSI)のPAS2060検証を完了しました。

事業所名 登録番号
TOPPANエッジ株式会社 CNCV 793486

カーボンニュートラル宣言と計画書(1.52MB)

環境監査

本社環境監査を、環境マネジメントシステム活動拠点に対して行っています。本社環境監査とは、対象事業所の環境関連法規制の遵守、環境目標の達成状況などを年に1度、確認・評価するもので、全社環境推進委員長が指名した内部監査員が、現地に赴いて実施します。
監査終了後には全ての対象事業所と個別に監査報告会を実施し、指摘事項の背景などの詳細を明示するとともに、関連法案の解説など関連情報の共有を図っています。

環境教育

全従業員対象の環境基礎教育の他、環境マネジメントシステム、法令、規制といった幅広いテーマの環境研修を国内外の事業所、子会社の環境担当者向けに順次実施するなど、階層別、継続的な環境意識・知識の底上げに取り組んでいます。
特にISO14001認証取得事業所については、規格の要求事項に基づき、全従業員への教育を定期的に実施。環境ナレッジを有する人財の育成に力を入れています。

主な研修

開催時期 名称 対象 人数
2021年8月 営業拠点における産業廃棄物
処理手順に関する教育

通常業務で産業廃棄物処理委託が発生しない
営業拠点の総務・管理部門

55名

2021年10月 本社環境監査 監査員教育

環境監査員(内部監査)候補者

2名

2022年2月 先進企業による環境セミナー 
「再生可能エネルギー」

全従業員(子会社含む)

582名

2022年3月 環境一般教育(e-ラーニング)

全従業員(子会社含む)

1730名

2022年8月-9月 環境一般教育「廃プラスチック」(e-ラーニング)

全従業員(子会社含む)

5485名

2023年1月 廃棄物に関する注意すべき事項

(廃棄物)管理部門(子会社含む)

141名

2023年4月 FSC(森林認証制度)年次教育

認証拠点管理部門

52名

2023年 営業向けFSC教育

営業部門

200名