ニュースリリース
温度測定機能付きICラベルを開発 バッテリーレスで個品単位の温度情報を取得
製造業や食品物流などの温度管理作業の効率化に貢献
2020年9月2日
デジタルハイブリッドのトッパン・フォームズ株式会社(以下、トッパンフォームズ)は、個品管理と温度測定が同時に可能なUHF帯ICラベルを新たに開発しました。2020年12月に発売する予定です。
本製品は温度センサーを内蔵したICチップを搭載しており、固有のIDと温度情報をひも付けた個品管理が可能です。このため、温度履歴を必要とする製造現場や食品物流などの工程管理、在庫管理における業務効率化を簡単に実現でき、企業のIoTソリューション導入に貢献します。
また、本製品はリーダー・ライターから発せられる電波を電源として作動するため、電池交換が不要になるなどメンテナンスコストの削減を実現します。

背景
UHF帯ICラベルは長い通信距離や一度に複数を読み取りできる特長があり、RFID(電波による個品管理)ソリューションとして、製造や物流における工程管理や在庫管理、入出庫管理などさまざまな場面で利用が広がっています。
その中でも製造現場や食品物流では、ICラベルによる個品管理とともに温度計測器での温度管理が実施されているケースがあり、特に冷蔵・冷凍環境で保管されている材料は温度測定による品質管理が必要です。個品単位での温度測定にはニーズがあるものの運用コストや作業効率の問題から実施が難しく、保管庫内や作業場の室内温度で管理されることが多いのが現状です。

特長
- 複数の物品を一括で温度管理
長距離通信・一括読み取りが可能なUHF帯の特長を活かし、一度で複数対象の温度測定が可能です。記録の書き間違えなどの人為的なミス削減や作業工数の削減に貢献します。
また、用途に応じて、大きさ・形状などさまざまなタイプでの提供が可能です。 - バッテリーレスでメンテナンス不要
本製品はリーダー・ライターからの電波のみで動作が可能です。温度管理は測定のみに機能を絞ることで電池交換の必要が無く、電池式の温度ロガーやバッテリー付きのICラベルと比較して大きくコストを抑えられます。 - RFID対応プリンターでの印字発行が可能
本製品は市販のRFID対応プリンターで印字発行も可能です。
※ICラベルの形状の場合に限ります。 - 当社オリジナルのリーダーとの組み合わせにより、簡単・低コストな運用が可能
当社オリジナルの軽量、低コストで携帯性に優れた「小型RFIDリーダー」と組み合わせて使用することができ、現場への導入が簡単に実現可能です。
※「小型RFIDリーダー」を使用する際は、ソフトウエアのアップデートが必要な場合があります。
※市販のリーダー・ライターを使用する場合は、本製品に合わせたソフトウエア開発などが必要になる場合があります。
■「小型RFIDリーダー」の詳細についてはこちらをご覧ください。
URL:https://rfid.toppan-f.co.jp/products/uhf-peripheral/sml-rfid-reader.html
製品仕様
測定可能温度範囲 |
-40℃~+85℃ (測定精度±0.5~2℃) |
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動作周波数 |
UHF帯(915.7~921.5MHz) |
準拠規格 |
ISO18000-6C (EPC Global G2V2)準拠 |
製品サイズ |
ラベルサイズ:幅30 mm×長さ75 mm(標準)
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通信距離 |
約4m※1
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ユーザーメモリー |
128 bit※2 |
EPCメモリー |
128 bit※2 |
価格 |
約70 円/個(100 万枚オーダー時) |
※1 通信距離は弊社環境での代表的な値であり、使用する環境や機器により増減します。
※2 本製品はメモリーへの温度情報保存には対応していません。
今後の展開
トッパンフォームズは、製造業や食品物流を中心にお客さまの用途に合わせた温度測定機能付きICラベルの設計や独自の「小型RFIDリーダー」と組み合わせたアプリケーション開発を進め、ICラベル、機器、システムを含め2025年度までに5億円の売上を目指します。
以上
※「デジタルハイブリッド」は、トッパン・フォームズ株式会社の登録商標です。
TOPPANエッジ株式会社
経営企画部広報チーム
本社:東京都港区東新橋1-7-3
TEL:03(6253)5730<代表>
※ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なく変更されることがあります。