ニュースリリース

電力自由化に関する認知度6割超えるも意向低く
既存電力会社のWeb施策、節電意識高める

2015年3月18日

情報管理ソリューションのトッパン・フォームズ株式会社(以下、トッパンフォームズ)は、家庭向け電力の自由化が2016年4月より開始されるにあたり「電力」に関する調査を実施しました。
家庭向け電力の自由化により電力業界では新規参入を含めた競争が激化、既存の電力会社は顧客の囲い込み施策の強化、新規参入企業にとっては新規顧客の取り込み施策が行われると考えられます。
今回、トッパンフォームズでは新電力に関する認知や、電力事業者と生活者との適切なコミュニケ―ションを探るアンケート調査を行いました。

調査結果の概要

  1. 電力自由化に関する認知度は6割を超えている一方で、新電力会社の社名についての認知は1割を割り込む。
    電力自由化に関する認知度は65.1%、年代が上がるにつれて認知率も上昇傾向にあった。
  2. 非導入者の新電力会社への乗り換え意向は2割強。
    比較時に重視するのは「価格の安さ」と「電力供給の安定性」が突出。
  3. 電気料金の確認方法、良いと思う通知方法は共に「検針票や利用明細書のような印刷物」。
    若い年代ほど、紙での利用が多い傾向にあった。一方で、Webコミュニケーションサービスの利用意向は年代が下がるにつれて高まる結果に。
  4. 現状のWebコミュニケーションサービスを利用し始めたきっかけは「節電を意識して生活出来ると思ったから」。
  5. 継続利用状況は「毎月継続的に利用している」が6割を超える。
    満足度も「満足している」は28.0%、「やや満足している」が51.5%、合計すると79.5%と高評価。Webコミュニケーションサービスは、一度利用すると利用者は満足度も高く、リピーターが多い結果に。

今回のアンケートでは、電力自由化に関する認知度は6割を超えている一方で、新電力会社の社名についての認知は1割と低い結果となりました。また、2割強が乗り換えの意向があり、「価格の安さ」と「電力供給の安定性」を重視していることが判明しました。
現在の電気料金の確認方法と良いと思う通知方法は「検針票や利用明細書のような印刷物」が最も多く、紙の通知は有効と考えられます。また、さらに若い年代ほど、紙での利用が多い傾向にあることが判明しました。一方で、Webコミュニケーションサービスの利用意向は若い年代ほど上昇しています。
現状のWebコミュニケーションサービスの利用理由としては「電力の利用状況が分かるから」(88.0%)が最も多く、次いで「過去の使用量と比較ができるから」(78.6%)。この2項目が突出して多い結果となりました。利用者の79.5%が評価しており、電力利用状況を過去の使用量と比較し、節電を意識し生活していることが推察されます。
また、Webコミュニケーションサービスを毎月継続的に利用している人が6割を超えています。面倒さのハードルを越え、一度利用すると利用者は満足度も高くリピーターが多いことが調査から明らかになりました。これらを活用いただけるお客さまとは毎月コミュニケーションをとる事ができることから、今後の囲い込み施策として有効であると言えるのではないでしょうか。

トッパンフォームズのマーケティング支援ソリューション「LABOLIS/ラボリス」は、今回の調査で明らかになった点を踏まえて引き続き、適切な情報伝達のあり方にフォーカスしたコミュニケーション手法を研究し、継続して情報を提供していきます。

LABOLIS/ラボリスについて

ラボリスでは、お客さまの個客コミュニケーション上の企画課題に対して、アンケートによる生活者調査や、視線計測調査、顧客データ分析などの科学的なアプローチを用いたサービスにより、お客様と共に最適な解決策の発見・企画を行います。 詳しくはこちらをご覧ください。
URL:http://labolis.toppan-f.co.jp

調査概要

調査手法
株式会社ネオマーケティングによるWEBアンケート方式で実施
対象者
18歳以上の男女
栃木、群馬、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、京都、大阪、滋賀、兵庫、奈良、和歌山エリアにお住まいの方
有効回答数
(1)20,000名(関東在住10,000名/関西在住10,000名)
(2)200名(関東在住Webコミュニケーションサービスへの登録者100名、関西在住Webコミュニケーションサービスへの登録者100名)
実施期間
(1)2015年1月9日(金) ~ 2015年1月13日(火) (2)2015年1月14日(水)~ 2015年1月15日(木)

≪引用・転載時のクレジット表記のお願い≫
本リリースの引用・転載時には必ずクレジットを明記いただきますようお願い申し上げます。
<例> 「トッパンフォームズLABOLIS調べによると・・・」

※「LABOLIS」は、トッパン・フォームズ株式会社の登録商標です。

調査結果

1. 電力自由化に関する認知度は6割を超えている一方で、新電力会社の社名についての認知は1割を割り込む。
電力自由化に関する認知度は65.1%、年代が上がるにつれて認知率も上昇傾向にあった。

『電力自由化』認知を聴取したところ(表1参照)、「特徴も知っている」と回答した方が19.2%、「名前だけ知っている」と回答した方が45.9%と認知計は65.1%となりました。また、性別で見ると「男性」は認知計で76.2%、「女性」は50.9%と男女間で25ポイント以上差があり、年代別で見ると、「20代以下」は42.2%、「30代」は50.4%、「40代」は61.5%、「50代」は72.2%、「60代以上」は82.4%と年代が上がるにつれて、認知計は高くなる傾向にあります。

電力自由化の認知(表1)

また新電力会社については(表2参照)、「社名を知っている会社が1社以上ある」と回答した方が8.2%、一方で「全く知らない」が63.4%と認知度は低い結果となりました。

新電力会社の認知(表2)

※新電力会社とは、既存の大手電力会社である一般電気事業者とは別の特定規模電気事業者(PPS)のことで、「契約電力が50kW以上の需要家に対して、一般電気事業者が有する電線路を通じて電力供給を行う事業者(いわゆる小売自由化部門への新規参入者)」となっております。

2. 非導入者の新電力会社への乗り換え意向は2割強。
比較時に重視するのは「価格の安さ」と「電力供給の安定性」が突出。

新電力会社へ乗り換え意向(n=20,000)(表3)

また従来の電力会社と新電力会社を比較する際に重視するのは(表4参照)、「価格の安さ」と回答した方が最も多く83.9%となりました。次いで、「電力供給の安定性」(68.7%)の2項目が突出して多く、新電力会社選びのポイントは「価格の安さ」と「安定性」にありそうです。

比較時重視点(n=20,000)(表4)

3. 電気料金の確認方法、良いと思う通知方法は「検針票や利用明細書のような印刷物」。若い年代ほど、紙での利用が多い傾向にあった。また、Webコミュニケーションサービスの利用意向も年代が下がるにつれて高まる結果に

電力の使用量や使用料金を気にして見ている方に対し、電力の使用量、使用料金を何で確認しているかを聴取しました(表5参照)。「検針票(紙)のみ」と回答した方が最も多く63.0%という結果となっています。また、年代で比較をすると「検針票(紙)のみ」を活用している人は低い年代の方が多いことが判明しました。また、Webを活用している人は高い年代の方が多いことも特徴的です。
さらに、良いと思う電気料金の通知方法について聴取したところ(表6参照)、81.9%が「検針票や利用明細書のような印刷物」と回答しました。次いで「Webサイト」56.8%に25.1ポイントの差をつける結果となっています。関東・関西共に「検針票や利用明細書のような印刷物」と回答した方が最も多い結果となりました。
しかし、Webコミュニケーションサービスの利用意向は(表7参照)、年代が下がるほど上昇しており、その年代に合ったコミュニケーションをする必要があります。また、Webコミュニケーションサービスの利用意向は若い年代が高いものの、手軽さなどから現状利用されているものは紙であるようです。

電力使用料金の確認方法(表5)
良いと思う電気料金の通知方法(n=20,000)(表6)
良いと思う電気料金の通知方法(n=20,000)(表7)

Webコミュニケーションサービスに登録した方で、新電力を導入している方以外を対象に下記の調査を行いました。

4. 現状のWebコミュニケーションサービスの利用のきっかけは「節電を意識して生活が出来ると思ったから」

Webコミュニケーションサービス利用のきっかけ(表8)

5. 継続利用状況は「毎月継続的に利用している」が6割を超える。
満足度も「満足している」は28.0%、「やや満足している」が51.5%、合計すると79.5%と高評価。Webコミュニケーションサービスは、一度利用すると利用者は満足度も高くリピーターが多い結果に。

Webコミュニケーションサービス利用状況(n=200)(表9)

利用状況については(表9参照)、「毎月継続的に利用している」(60.5%)、「気が付いた時だけ利用している」(35.5%)がほぼ大半を占め、トライアルで留まっているユーザーは少なく、多くのユーザーが毎月継続的に利用していることが判明しました。
また、登録したが利用していない人、未登録に留まっている人にも理由をそれぞれ自由回答にて聞いたところ、「面倒」、「時間がない」や「紙で十分」などの意見から、手軽に利用できる工夫などがあげられました。
次いで、満足度を聴取すると(表11参照)、「満足している」は28.0%、「やや満足している」(51.5%)を合計すると79.5%と多くの方が満足しており、特に「毎月継続的に利用している」方は「満足している(計)」の割合が全体よりも高い結果が分かりました。

Webコミュニケーションサービス利用理由(n=200)(表10)
Webコミュニケーションサービス満足度(表11)

印刷用PDF(744KB)

TOPPANエッジ株式会社

経営企画部広報チーム
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